お寿司屋さんの歩き方

ウニ

とげとげしい外見とは裏腹な、黄金に輝く実を持ったウニは海の幸の中でも一二を争う人気の高い食材です。丼物などが一般的ですが寿司ネタとしては軍艦巻きで供される事がほとんどです。

ウニの一般知識

日本名/英名

海胆・海栗(ウニ)/Sea Urchin

ウニの分類

棘皮動物門ウニ綱

ウニの生態

ウニは主に浅い深さ10m以下の海底に生息しています。移動する時はあの棘を器用に使って転がりながら移動するのです。主にワカメや昆布などの海草を餌にしています。ウニの棘は移動手段であると同時に外敵から身を守る手段なのですが、カニやタコと言った天敵は棘を気にせず丸呑みにしたりして食べてしまうのです。また、ウニで食用になるのは身ではなく実は生殖腺なのです。私たちは未来のウニの命を美味しく頂いているのです。

ウニの旬の時期

◎ ウニのオススメ度
おいしさ
歯ごたえ
好き嫌い
価格
香り
★★★★- 4
★---- 1
★★★-- 3
★★★★- 4
★★★★★ 5

ウニは身ではなく生殖腺を食べるので、食べごろは産卵期と言うことになります。ウニの産卵期は夏から秋に掛けての時期になります。

ウニの種類

世界にはウニは800種類ほどいると言われています。しかし、食用に適するウニはそう多くないようです。

ムラサキウニ

ウニの中でも最も価値の高い種類です。温かい海に生息しています。味のほうも自己主張がしつこくなく、さっぱりとした上品な味わいです。

バフンウニ

もっともポピュラーなウニです。強いオレンジ色の生殖腺を持ち、日本各地に生息しています。北海道地方で獲れるのは環境に適応したエゾバフンウニになります。

アカウニ

東京から九州に掛けての地方で獲れるウニです。その味わいは強く、ファンの多いウニといえます。その名の通り外見は赤く、生殖腺はさっぱりとした黄色です。

ガンガゼ

よくウニと間違われるウニの仲間です。棘が長く刺さりやすい上に、棘に毒を持っています。食用には出来ないウニです。

タコノマクラ

強いて言うとヘチマの断面のような形状をしたウニの仲間です。食用には向かず、畑の肥料として漁獲されていたようです。

ウニで健康!ヘルシー!

ウニに含まれている成分は、このような効果を齎してくれます。

風邪の予防

ウニには目や風邪の予防に効果のあるビタミンAが豊富に含まれています。ウニの生殖腺が黄色いのは、エキノネン・エクロールAという色素の作用でこの色素が体内に入るとビタミンAに変わるのです。また、疲労回復に効果のあるビタミンB1や動脈硬化の予防に効果のあるビタミンB2が含まれています。ウニには他にも味覚障害改善効果のある亜鉛や骨を丈夫にするビタミンD、老化防止作用のあるビタミンEが含まれており、総合的に健康にいい食品なのです。

ウニの美味しい食べ方

海鮮丼

北海道や焼津などの漁業資源の豊富な観光地では、取れたてで新鮮な海の幸がどんぶり料理に仕立てられて観光客に人気を博しています。ウニもその例外ではなく、丼にご飯が見えなくなるほどに盛り上げたウニ丼や、サケやカニなどと共に盛り付けられた三色丼などが定番料理となっています。

ウニの軍艦巻き

お寿司屋さんでもっともポピュラーなウニの食べ方です。握った酢飯の上にネタを乗せ海苔で巻く軍艦巻きは、柔らかくて握りに適さないネタを握るための優れた技法です。

ウニの握り

柔らかく握りにくいウニを、絶妙の力加減で握り寿司に仕立てて出すと言う握り寿司です。「軍艦巻きでは海苔の風味がウニの風味をかき消す」と軍艦巻きに不満を持っていた職人が編み出した最新の技法と言えます。

いちご煮

青森地方の郷土料理で、アワビとウニを具材にした潮汁のバリエーションです。この名前が付いたのは、ウニの色合いが野いちごに煮ているためといわれています。塩味で、アワビとウニの風味が郷愁を深める一品です。

直感寿司占い・ウニ編

一番始めにウニ(海胆)の寿司ネタを選んだアナタはずばり「石橋を叩いて渡るタイプ」でしょう! ウニは甘い味覚と舌の上でとろける食感で、食通ならずとも喉を唸らす寿司ネタですが、トゲのある甲羅で守られています。そんなアナタは、実力をもっていながら、勢いで行動するのではなく、冷静に状況を判断して行動するタイプといえるでしょう。たとえ扱い慣れた事柄についても、決して慢心することなく、いつのも手順で作業を行い、確認するという慎重さも兼ね備えています。そのため失敗することはなく、キャリアを着実に積み上げていくことが出来るでしょう。ただ、一度の失敗で崩れてしまう脆さもあります。ときには失敗をおそれずに行動し、失敗を乗り越えると大人物になることもできるでしょう。

コラム

ウニと学問

ウニの口には、有名な大学者の名前が付けられています。別名「アリストテレスの提灯(ランタン)」と呼ばれるウニの口は、海草を齧り取って咀嚼する器官です。「その形状が提灯に似ている」とアリストテレスが著書の中で言及したことからこの名がつきました。また、ウニは人工授精を行いやすい動物として、学校の授業で学習教材としても使われます。アリストテレスの提灯を取り除いた雌雄一対ウニの生殖器に塩化カリウムを与え、同じ海水に漬けることで精子と卵子が放出され受精させることが出来るのです。


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