お寿司屋さんの歩き方

サバ

青魚の代表格と言えるのがサバです。「サバの生き腐れ」と言うように腐敗が早く、刺身で食べると蕁麻疹が出ることもあるため、敬遠されがちなネタと言えます。しかし、本当に新鮮なサバは美味いのです。

サバの一般知識

日本名/英名

鯖(サバ)/Mackerel

サバの分類

硬骨魚綱スズキ目サバ亜目サバ科

サバの生態  

サバは冷水を好む種類と温水を好む種類に二分されます。水温が低い海に生息しているのがマサバで、水温が高めの海に生息しているのがゴマサバです。基本的にサバは回遊魚で黒潮などの大きな海流に乗って、日本列島周辺の海域を回遊しています。水温の変化に敏感なので、魚群を組んで春から夏にかけては北上し秋から冬にかけては南下します。サバの稚魚は共食いの習性を持っていることで知られています。

サバの旬の時期

◎ サバのオススメ度
おいしさ
歯ごたえ
好き嫌い
価格
香り
★★★-- 3
★★★-- 3
★★--- 2
★★★-- 3
★★★★- 4

サバの旬の時期は春の産卵期を控えた11月から3月ごろになります。この時期のサバは脂が乗ってとても美味しいのです。

サバの種類

マサバ

最も人気の高いサバです。水温の低い海に生息しています。近年は漁獲高の低迷が叫ばれています。昔から愛されてきたサバには塩サバ・締めサバなどの長期保存に耐えうる加工を施したものがあります。

ゴマサバ

マサバに代わって漁獲されるサバです。水温の高い海に生息しています。マサバと区別が付けづらいという特徴を持っています。見分けるためには背骨の数を数えるか、背の斑点の密度などを調べる必要があります。

グルクマ

沖縄やインド洋に生息するサバです。大きく口を開けて、水中のプランクトンを一飲みにして、エラで水とプランクトンを選り分けて食べるという特徴を持っています。

タイセイヨウサバ

ヨーロッパで揚がるサバです。日本へは輸入品として市場に出回っています。日本のサバとはまったく違う縞状の斑点を持っているのが特徴です。

サバで健康!ヘルシー!

サバに含まれている成分は、このような効果を齎してくれます。

サバは頭によい成分を含む

サバを筆頭にする青魚には頭によく健康にいいDHA・EPAが豊富に含まれていることが知られています。サバにはビタミンB、ビタミンE、タウリンに鉄分も含まれていてとってもヘルシーな魚と言えます。しかし、腐敗の早い魚なのでなるべく新鮮なものをいただくようにしたいですね。

サバの美味しい食べ方

サバは縄文時代から途切れることなく、階級の区別無く日本人に愛されてきた魚です。そんなサバにはさまざまな料理法があります。

締めサバ

塩と酢で締めたサバの調理法です。基本的に寿司ネタで使われるサバのほとんどは締めサバです。腐敗の早いサバの保存法として誕生した締めサバは、酢飯との相性も良く広く普及したサバ料理と言えます。

鯖寿司

押し寿司の一つで関西のバッテラ寿司の代表格です。押し寿司のルーツは乳酸発酵させた熟れ鮨にありますが、鯖寿司だけは未だに乳酸発酵で作ると言う昔気質のお店もあるようです。

塩サバ

古くから存在するサバの調理法です。塩に漬けることで腐敗速度を遅らせた塩サバは献上品としても人気料理としても歴史の中で活躍してきたのです。

サバの味噌煮

サバと言えばこのサバの味噌煮を真っ先に思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。新鮮なサバを、味噌を溶かし込んだ出汁で煮込んで、サバと味噌の旨味を凝縮したサバの味噌煮はご飯の進む一品です。

首折れ鯖

鹿児島地方で、獲れたばかりのゴマサバの首を折り血液をすっかり抜いてしまう独特の漁法で水揚げされたサバです。血液を抜くとサバの腐敗を早くする成分が抜けるので鮮度が長持ちするのです。首折り鯖は鮮度が高いので刺身だけではなくすき焼きやしゃぶしゃぶにも使われています。

直感寿司占い・サバ編

一番始めにサバ(鯖)の寿司ネタを選んだアナタはずばり「行動派タイプ」でしょう! サバ(鯖)は季節によって日本各地をあちこち回っていきます。そんなアナタは思い立ったら即行動する行動力の持ち主と言えます。決断力に劣る日本人には珍しいタイプと言えるでしょう。ただ、無計画なところも多々あるため周囲を振り回すことになりかねませんので注意が必要です。発起人や幹事などを喜んで引き受けるため職場などでは重宝されることもありますよ。

サバのお話

最高のサバ「松輪サバ」

サバは基本的に回遊魚なのですが、中には群れを離れて海流の無い海に根付いてしまうサバがいます。東京湾近辺に根付いたサバは、三浦半島の南部の松輪において昔ながらの一本釣りで釣り上げられます。これがブランド鯖の「関サバ」を越えるサバの最高級品「松輪サバ」です。「仮面ライダーカブト」第4話で「一番最初に口にするものは、一番最高のものを選びなさい」と画面に登場し、最高のサバの味噌煮となったあの松輪サバです。松輪サバは腹の辺りがほんのり黄色くなっていて、黄金サバの異名を取るほどに脂が乗っているのです。そして釣り上げられた松輪サバは、手で触れないようデリケートに扱われ出荷されます。「松輪サバをどうしても食べたい!」という人はぜひ現地に赴くか、地方発送を行っている通信販売を利用してください。

サバの生き腐れ

サバは古くから腐敗が早く、当たりやすい魚として知られてきました。その為、素早く数えて素早く会計を済ませて家に帰ってみれば「数が合わない!」ということが繰り返されてきました。これが「サバを読む」の語源なのです。では、サバの腐敗の早さは何処から来るものなのでしょうか? サバの腐敗が早い理由は消化酵素が自分自身を消化する自己消化が他の魚よりも早く起きるからなのです。では、何故サバを食べて当たるのでしょうか? それは、サバの身肉に含まれるヒスチジンというアミノ酸の作用によるものです。このヒスチジンは自己消化が始まるとヒスタミンという物質に変化します。このヒスタミンを取り込んだことによるアレルギー症状が「サバに当たる」ことなのです。また、たまにサバの体内に寄生虫のアニサキスが生息していたことによるアレルギー症状が起きてしまうこともあるので、出来るだけ新鮮なサバを食べるように心がけておきたいものです。


←←← サーモン(鮭)へ戻る イワシ(鰯)へ進む →→→

▲ トップページへ戻る

Copyright (c) 2006 お寿司屋さんの歩き方 All Rights Reserved.